障がい者雇用に関する実態調査(情報収集編)
レバレジーズ株式会社が運営する、障がい者就労支援サービス「ワークリア」は、障がい者雇用に関わる中小企業の採用担当者196名を対象に、障がい者雇用の実態調査(情報収集編)を実施しました。
<調査サマリー>
1.障がい者雇用に関する情報収集先第1位は「ハローワーク」
2.約6割の企業が障がい者雇用の情報収集で苦戦、その中でも「障がい区分と接し方」がもっともわかりにくく、難しいと回答
3.障がい者採用、約6割の企業は一般採用枠で対応
①障がい者雇用に関する情報収集先第1位は「ハローワーク」
障がい者雇用に関する情報収集先で最も多かったのは「ハローワーク(84.3%)」となり、次いで「その他行政サービス(63.0%)」「ネット検索(56.5%)」と続きます。多くの企業が行政に頼っていることがわかりました。
「その他」の回答では、「障がい者雇用を行っている企業へのヒアリング」や「セミナーへの参加」で情報収集を行うなど、自主的に情報を取りに動く担当者も一定数存在します。※複数回答
②約6割の企業が障がい者雇用の情報収集で苦戦、その中でも「障がい区分と接し方」がもっともわかりにくく難しいと回答
約6割の企業が障がい者雇用に関する情報を探す中で「わかりにくい」「難しい」と回答しました。
情報収集時に「わかりにくい」「難しい」と感じる情報が「ある」と回答した企業に対し、どの部分で難しかったのかを尋ねると「障がい区分と接し方(73.7%)」がもっとも多い結果となりました。次いで、「雇用(管理)と一般雇用の違い(68.4%)」「法定雇用率の計算、6/1報告(57.9%)」と続きます。※複数回答
③障がい者採用、約6割の企業は一般採用枠で対応
障がい者採用枠について、約6割の企業が障がい者の採用要件は一般枠と別に「設けていない」と回答しました。
また、障がい者雇用専任の担当が「いない」と回答した企業は約7割となり、他業務と兼務して担当をしている企業が多いようです。専任がいない場合、主にどこの部署が担当しているかを聞いたところ、「総務(54.1%)」がもっとも多く、次いで「人事(32.8%)」「労務(4.9%)」となりました。
<事業責任者小野寺からの一言>
今回の調査から、約6割の中小企業が一般採用と同じ枠で採用を行っていることがわかりました。その背景には、一般採用と同様に戦力となる人材を求めているケースに加えて、雇用を分ける必要性を感じていなかったり、リソースが不足していることで一般枠と分けた体制を作れていない、といった多くの事情が挙げられます。
障がい者の採用枠を設定しないメリットもありますが、その反面、採用活動で即戦力の人材の取り合いになったり、フォローのしづらさによって離職に繋がってしまうなど、問題点も出てきます。
自社の採用人数やフォロー体制を考慮し、どのような方法で進めるのが最も適切か、今後障がい者雇用をはじめる企業にとって、今回の調査が少しでも参考になると幸いです。
<調査概要>
調査対象:障がい者雇用に関わる中小企業の採用担当者196名
集計期間:2022年3月23日~2022年3月30日
調査方法:Webアンケート調査
有効回答数:196名