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短期離職に関する実態調査
レバレジーズ株式会社が運営するフリーター・既卒・第二新卒向け就職支援サービス ハタラクティブ( https://hataractive.jp/ )は、2019年~2023年に大学を卒業し、新卒で入社した会社を半年未満で退職した経験がある男女300名を対象に、短期離職の実態を調査しました。
<調査サマリー>
1.半年未満で短期離職をしている人の約2割が、入社後1週間未満で退職を検討
2.3人に1人が「SNS上の短期離職に関する発信」が退職に影響
3.短期離職後の転職活動、半数以上が苦戦
1.半年未満で短期離職をしている人の約2割が、入社後1週間未満で退職を検討
2019年〜2023年に大学を卒業し、新卒として会社に入社した男女7253名に対し調査を実施したところ、全体の約3割(26.2%)が新卒で入社した会社を既に退職していることがわかりました。そのうち、4.2%は入社してから半年未満で退職しています。
新卒で入社した会社を半年未満で退職した理由は、「仕事内容が大変だったため(39.0%)」が最も多く、次いで「職場の人間関係が悪いため(36.3%)」と続きます。
退職を一番最初に検討した時期では、5人に1人が「入社してから1週間未満(19.3%)」と回答しました。また、「インターンや内定式、入社前研修などの入社前」と回答している人が7.0%いることから、かなり早い段階で退職の見切りをつけている人も一定数いるようです。
「新卒で入社した会社に対する志望度」について、約4割は「志望度は高かった(42.3%)」と回答しました。入社する会社に対する期待値が高すぎると、会社に対して違和感やギャップを感じた際の落差が大きくなるため、短期離職に繋がることが考えられます。
2.3人に1人が「SNS上の短期離職に関する発信」が退職に影響
「退職を考えたきっかけとして影響を受けた外的要因」について、半数以上は「会社の上司や先輩の発言(62.3%)」と回答しています。一方で、3人に1人は第三者の「SNSによる退職を検討している投稿(32.0%)」と回答しました。同じ悩みを抱えているといった、「自分は少数派ではない」などの安心感をSNS上で感じることが、短期離職の決断を後押ししているようです。
約4割は「早期転職に対するポジティブなイメージ(39.7%)」が短期離職に影響していると回答しました。昨今では、「第二新卒」の文言をアピールしている「卒業後約3年以内の人をターゲットとした求人」は、web上の求人サイトでも多く見受けられます。「経歴が浅いうちに転職活動を行う」や「違和感を感じたら早めに判断をするべき」といった認識が広がっているのかもしれません。
3.短期離職後の転職活動、半数以上が苦戦
半年未満の短期離職後の転職活動について聞いたところ、半数以上が「苦戦した(53.9%)」と回答しました。
苦戦した理由で最も多かったのは、「資格やスキルが足りない(41.4%)」「希望する求人が見つからない(41.4%)」となりました。短期離職後の経歴やスキルでは、希望する条件や環境の求人は見つけることが困難であったり、見つかったとしてもその求人の応募条件に達していないケースが多いようです。
3人に1人は、「面接がうまくいかない(35.1%)」「書類が通過しない(30.6%)」を挙げています。「第二新卒」などの早期離職に対するポジティブなイメージを持っている人は多いものの、実際はうまくいかずに苦戦している人が一定数いることが見受けられました。
<まとめ>
今回実施した調査から、直近5年間に新卒として入社した社員は、入社後にギャップを感じると、早い段階で退職を決断している傾向にあることがわかりました。半年未満で退職した人のおよそ4割が、退職理由について「仕事内容が大変だった」ことを理由に挙げています。短期離職には採用段階で企業側が「情報を詳細に伝えきれていない」ことが入社後のギャップに繋がっているケースや、採用のミスマッチが影響している可能性が大きいのではないでしょうか。
総務省の調査によると、SNSの利用経験が「ある」と回答した20代は約8割に上り、他の年代と比較して20代のSNSの利用率は高い傾向にあります。今回の調査結果でもSNSの影響は色濃く、半年未満の短期離職をしている人の3人に1人が「短期離職に関してSNSの影響を受けた」と回答しています。短期離職のきっかけは、会社の上司や友人といった身近な人からの影響のほかにも、SNSを通して自身とは関係のない第三者の影響も受けやすいことが見受けられました。
SNSにはレコメンド機能があるものが多く、一度検索をかけると興味・関心を持った話題の関連記事や動画は、自然と表示されるようになります。
その結果、「他の人も入社後にミスマッチを感じている」「違うと思ったら退職した方がいい」などといった第三者の意見に触れる機会が必然的に増え、「自分一人だけではない」といった安心感が、短期離職を後押ししているのかもしれません。
今後、人手不足による採用の売り手市場は、より一層強まることが予想されます。企業は、採用数を確保するだけではなく、いかに長期的に勤務し会社に貢献してくれる人材を採用段階で見極めることができるかを重視する必要があります。若い世代の社員の定着率を課題にしている企業は、「採用段階で企業側の情報を詳細に伝え、採用のミスマッチをどれだけ減らすことができるか」に注力することが求められそうです。
<調査概要>
調査対象:2019年~2023年に大学を卒業し、新卒で入社した会社を半年未満で退職した経験がある男女
調査年月:2023年9月15日~9月25日
調査方法:インターネット調査
回答者数:300人
調査主体:レバレジーズ株式会社
実査委託先:楽天インサイト株式会社